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頭蓋骨矯正 頭蓋骨は硬いもの? 柔軟性と形

当院では頭蓋骨矯正を行っています。頭蓋骨矯正というと頭の形を変えるものと考える方が沢山いらっしゃると思いますが、日常的に行う矯正や皆様の症状や体調に直結するものとして、頭蓋骨の柔軟性や動きの変化が重要であると考えています。

頭蓋骨の柔軟性や動きと言っても、皆様にとってはなかなかイメージしにくいものであると思われます。しかし当院の患者様に矯正による頭蓋骨の柔軟性や動きを認識できるかを伺ってみると、半数以上の方が認識できるとおっしゃっていますので、我々のような訓練された職業でなくても、実感できるものであると考えています。実際に検査のために頭蓋骨を触っていると「今日は私の頭蓋骨硬いでしょう?」とおっしゃる患者様がいらっしゃいます。確かにそのような場合には、頭蓋骨は通常よりも硬く、身体は疲労していて体調が良くない場合が多いようです。

頭蓋骨は脳を覆う脳頭蓋と顔面を形成する顔面頭蓋によって形成されています。脳頭蓋は後頭骨、蝶形骨、前頭骨、側頭骨、頭頂骨、篩骨があり、顔面頭蓋には鼻骨、鋤骨、涙骨、頬骨、口蓋骨、上顎骨、下顎骨などがあります。

頭蓋骨は大まかに言うと、耳から上の骨は膜組織から発生して、耳から下の骨は軟骨から発生します。新生児の頭蓋骨が柔らかいのは、膜が骨化していないためです。皆様が頭の形に着目する場所は、膜組織である頭頂部、前頭部、後頭部の形であると思いますが、頭蓋骨の土台は軟骨部でありますので矯正の際には表面的にはあまり目立たない軟骨部分が重要になります。

頭蓋骨は発生的に膜や軟骨でありますので本来柔らかいものです。しかし骨化した大人の頭蓋骨は、単に硬い骨というイメージがあると思いますが、膜や軟骨といった性質を骨化しても持ち合わせていますので、骨というものはしなやかで柔軟性があります。単に硬いものではありませんので、皆様の頭蓋骨の硬さや柔らかさは千差万別、同じ個人でも状態によって千差万別です。では、その硬さと柔らかさはどこからくるのでしょうか?

まず考えられるのは、先天的な頭蓋骨の柔軟性です。これは持って産まれた体質的な柔軟性であり、その個人の免疫力、老化の速度、様々なストレスに対する耐性などに関係すると考えられます。先天的な頭蓋骨の柔軟性、つまり個人による硬さ柔らかさの差の発生要因は、遺伝的要因を基礎として、母体の健康状態、バーストラウマと言われる胎児期の母体内での状態や出産過程なども影響すると考えられます。頭蓋骨の柔軟性は骨自体の柔軟性と、縫合という骨と骨の繋ぎ目の動きを伴う柔軟性に分けられますが、ここでの柔軟性は前者の骨自体の柔軟性に関する要素が多く含まれます。この柔軟性の差は、個人により差がありますが生後半年以降から目立ち始めてくるようです。もちろん硬いより柔らかい方が、あらゆる面で健康状態に関しては良好であると考えられます。

当院の患者様で20年近く矯正に見えている100歳の女性がいらっしゃいますが、こちらの患者様は先天的な頭蓋骨の柔軟性がずば抜けて高いレベルにあります。免疫力が非常に高く病気の経験がほとんどありません。頭脳も明晰であり、私などよりはあらゆる社会問題に詳しく記憶力も抜群です。女性の平均寿命が86歳という世界トップレベルの日本においても、こちらの患者様の健康状態はとても良いと言えると思います。当院では90歳以上の患者様も多くいらっしゃいますが、先天的な頭蓋骨の柔軟性が高い方ほど、病気をしない、良く眠る、良く食べる、運動をしている、時事問題に詳しいといった共通の特徴があります。また客観的にみて実年齢よりも若く見える方が多いのも特徴ですが、実際に身体の状態も若いと言えます。

先天的な頭蓋骨の柔軟性が高く柔らかいと言う事は、一生を通じて高い健康状態を維持することができることを意味し、病気をしても回復しやすく予後は良好であり、腰痛などの骨格的な問題も大事に至ることは少なく、頭蓋骨の形もきれいな卵円形である傾向が見られます。

先天的な頭蓋骨の柔軟性が低く、非常に硬い方もいらっしゃいます。柔軟性が高く柔らかい方と比較すると病気をしやすく骨格的な問題を抱え易い傾向があります。寿命に関しては、当院の患者様で先天的頭蓋骨の柔軟性が低く硬い方でも90歳を超える方も数多くいらっしゃいますので、一概に影響があるとは断言できませんが、長寿であっても耳や目、女性の場合は頭髪などに影響が出やすい傾向があります。若い方の場合には、最近は不妊、難産の方や慢性疲労の方に多い傾向が見られます。

先天的なものであるので、持って産まれた性質として認識しなければなりませんが、頭蓋骨の柔軟性が低く硬い方でも柔軟性を取り戻すことは可能であります。この場合は頭蓋骨の矯正だけではなく、自律神経、骨盤などの骨格の矯正を継続しなければなりません。先天的な柔軟性が高く柔らかい方と同等に柔らかくなるわけではありませんが、体質の改善や健康状態の向上に大きな変化が見られます。

頭蓋骨の柔軟性に影響を及ぼす理由として次に考えられることは疲労です。疲労には運動による筋肉の疲労、食事や睡眠、休息に影響される内臓疲労、そして総合的な影響による脳の疲労があります。これらの疲労によっても頭蓋骨は硬くなります。

疲労をしても、睡眠や休息、食事や軽い運動によってその疲労が回復できる場合は問題ありませんが、疲労が回復せずに蓄積してくると、体内の血流は停滞した状態になります。俗にいう血液がドロドロの状態です。疲労が蓄積すると、脳内では静脈血が停滞して脳内の圧力は高くなります。この圧力の高さは頭蓋骨の繋ぎ目である縫合という部分に対して防御的な緊張状態を作り出すために、表面的には硬さとなって現れます。

この場合には体液循環を促す頭蓋骨矯正、または頭蓋骨矯正よりも自律神経に関する矯正を行うと、防御的な緊張状態はなくなりますので頭蓋骨は柔軟性を取り戻します。臨床的には後者の方が良いかも知れません。矯正を重ねて身体の状態の良い患者様ほど、この種の柔軟性はすぐに回復します。そして頭蓋骨の柔軟性が回復していると言う事は、全身の血流の停滞も回復してきますので症状の回復に繋がっていきます。

上記とは逆に脳の圧力が低くなっても防御的に頭蓋骨は硬くなります。脳内に供給される血液が排出量を下回る貧血状態です。この場合は患者様の歪みは少なくなったように見えますが、全身の筋力は低下して、起立するとフラフラします。多くの矯正を行った場合や免疫力が低下している場合に起こりやすいですが、特殊な深呼吸をすることで回復します。

次に頭蓋骨の柔軟性に影響を及ぼす影響として考えられるのは補正です。補正とは頭蓋骨以外の要因により間接的に頭蓋骨の柔軟性が低下して硬くなる現象です。上記の疲労もこの補正の範疇に含まれますが、ここでの補正とは疲労以外にも骨盤や背骨や手足の歪みの影響を意味します。

骨格を建造物として考えた場合、頭蓋骨は最上階のものであり骨盤は土台であると考えられます。二足歩行の人間は、骨格的な負荷は骨盤に集中して掛かる傾向がありますが、骨盤に負荷が掛かって歪んだ場合には、その歪みを補い帳尻を合わせる為に全身は歪みの連鎖を起こします。歪みの連鎖は骨盤、背骨、首、頭蓋骨と上方に向けて大きくなり、股関節、膝、足首などの下方にも連鎖します。

骨格の最上部に位置する頭蓋骨は歪みの連鎖の影響を大きく受け、補正的に歪みを起こし硬くなります。初診の患者様の多くはこの補正的な頭蓋骨の硬さを持っていると考えられ、これは主に頭蓋骨の縫合の硬さであると考えられます。この場合には、頭蓋骨の矯正により柔らかくなる部分もありますが、骨盤や脊柱を矯正しなければ継続的な柔軟性は維持することが難しいので、首から下を安定した状態にすることが重要になります。

もう一つは頭蓋骨の内側を覆っている硬膜という膜の緊張です。硬膜は大脳半球を二分して小脳と隔てている膜ですが、頭蓋骨の歪みにより硬膜は緊張を起こし脳の働きに影響を与えます。この硬膜の緊張による頭蓋骨の硬さは、皆様の持って産まれた頭蓋骨の形に影響されるところが大きく、特殊な検査方法によりその歪みの方向性が解ります。この硬膜の緊張の矯正は、頭蓋骨の歪みの状態による様々な手段がありますので、小さなお子様の場合には緊張の矯正により頭蓋骨の形にも変化がでることが多く見られます。大人の場合には頭蓋骨の形に大きな変化はあまり見られませんが、頭蓋骨の柔軟性が増して、実感するには僅かな変化ですが頭蓋骨が小さくなるのを感じる方もいらっしゃいます。

以上のように頭蓋骨は本来柔らかいものです。当院の患者様との会話でも、最初は頭蓋骨の問題と言えば形に関する事に関心があることが多いですが、次第に関心の対象が柔軟性に変わっていくケースが多いことは興味深いことです。矯正を継続している患者様は、私が頭蓋骨を触った時にご自身の頭蓋骨の柔軟性の識別がつく方もおられて、柔軟性が高く柔らかい状態の方が、症状は安定して体調も良い状態であることが認識できるようです。

頭蓋骨の形と柔軟性は非常に重要であり、これらは皆様の先天的な体質、歪みの方向性、現在の体調などをモニターすることができます。調子の良い患者様は柔らかく、調子の悪い患者様は硬いものです。皆様もご自身の頭蓋骨を触ってみて下さい。頭蓋骨が柔らかい日と硬い日があるかも知れません。