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カイロプラクティックについてabout chiropractic

カイロプラクティックでスポーツのパフォーマンスは向上するのか?

これは、本格的なアスリートの方には申し訳ないほど、被験者の運動能力はとても低いものであります。当院には競技スポーツをされている方や、オリンピックを経験された方もいらっしゃいます。しかし昨今の健康ブームの影響か、様々なスポーツが身近なものとなり、当院の患者様でもスポーツを習慣とし楽しんでおられる方が沢山いらっしゃいますので、市民アスリートの方に参考になればと思います。

スポーツを楽しんでいると、一方でどうしても技術や記録の向上を意識してしまうものです。健康という面から考えますと、あまりにもからだに負荷の掛かり過ぎる運動は、健康を損なう場合がありますが、スポーツのパフォーマンス向上に、カイロプラクティックがどのように影響があるのかを考えてみたいと思います。

事の発端は当院に見えている患者様で、剣道の最高位である8段を目指しておられる60代の方がいらっしゃることでした。矯正に見える度に、からだの使い方等を熱心に質問され、時には当院での矯正や私との会話が剣道の技術向上にお役に立てたとのことでした。こちらの患者様の剣道に対する姿勢は素晴らしく、ご自身の哲学を伺うこともあり、知識としてはスポーツとからだの関係性について理解しているつもりですが、日頃全く運動をしない私が、アドバイスまがいの事をするのはおこがましいと思い、自分自身もスポーツをすることで、患者様のスポーツのパフォーマンス向上に対するご質問に、少しでも有益な回答ができるのではないかと考えたためでした。

さて、何をしようかと考えたところジョギングにしました。私のスポーツ歴は「部活でサッカーをやっったことがあります」で終わってしまう程度のものですが、練習で走ったりはしていたのでジョギングは手頃なスポーツであると思われたのと、当時(2007年)は、腰痛、左足の痺れ、左肩の習慣性脱臼、左腕の痺れなどを抱えていたために、複雑にからだを使うスポーツは無理であると考えた結果でした。

部活でサッカーをしていた時から2007年まで17年ほど、恐らく500メートル以上の距離を続けて走ったことがないために、初回は2.5キロをゆっくり走ってみました。想像以上に辛く、1キロほどで膝に痛みがはしり、2キロくらいで気持ちが悪くなって足が止まり歩いて帰宅しました。

当初はこの程度の運動能力であったのに加え、腰痛の状態も良くなかったので、、自身のからだの矯正を定期的に信頼のおける先生にお願いすることにしました。その結果、2007年末頃には5キロを27分から28分位で走れるようになってきました。2008年2009年は週に2〜3回5キロを走るのを続けていましたが、陸上競技の経験が全くない私は、トレーニングの方法というものを知らなかったので、ただ漠然と走っていたために、2009年初めの頃は5キロを26分台と、走っている割にはさほどタイムの向上はありませんでした。

2009年中頃は矯正をして頂いている効果のため、左足の痺れや痛みが軽くなり、からだの調子が前年よりも良かったので、次第に欲が出始めてタイムの向上を意識するようになりました。インターネットで情報収集をしたりしましたが、陸上経験のある患者様にトレーニングの方法を教えて頂いたのが大変参考になりました。スピードをつけるトレーニングとスタミナをつけるトレーニングをした方が良いとアドバイスを頂いたので、5キロはタイム重視、10キロは一定のペースを維持して走るという2体制のトレーニングになりました。始めて走った10キロのタイムは1時間1分02秒でした。この年から走った日はカレンダーに距離とタイムを記録し始めました。

2010年は腰痛はほぼ感じない状態が続き、10キロ走に力を入れる日々が続きました。この頃は走ることにも多少余裕があったので、からだの動きを意識しながらどのようなフォームで走れば良いかを検討しながら走りました。足底の接地面や股間節を意識した走り方に変えてみると、最初は足に負担がかかり左膝を痛めましたが、5キロは24分台、10キロは52分台とタイムの向上が見られました。2010年は週1回の矯正を受けていましたので、途中左膝を痛めましたが回復が速く、今までで一番からだの調子が良い年でした。

2011年は5キロ22分台を目標としました。これは昭和記念公園で行われるトライアスロン大会に参加した方のブログを見たところ、スイム0.75キロとバイク20キロの後のラン5キロが22分であったそうで、いずれこの大会に出てみたいと思っていた私は、このタイムを目標にしました。(後に左肩の脱臼が頻発し、泳げないために断念)

この年は腰の調子は良好で、矯正は月に1回ほどして頂いていました。この頃は左足を意識して走るようになりました。理由は疲れてくるとどうしてもフォームがバラバラになりがちですが、右利きの私にとって軸足の左足(特に股関節)でからだを支え、右足で蹴るというイメージで走った方がフォームが崩れず、スピードに乗り易いと考えたためです。

私は利き目、利き手、利き足が右であるのに、小学生の時から体重が乗る軸足が右であったために、音楽の授業の時に著しく右足に体重が偏った姿勢で歌っていて、先生から注意を受けることがしばしばありました。またサッカーをやっていた時も右足に体重が乗ってしまうので、利き足でない左足でボールを扱うことが多くなり、走る時もどこに力を入れたら良いか解らずに、力任せに走っていたために「変な走り方でしかも遅い」と顧問の先生によく言われました。

恐らく小さい頃は、私はからだのバランスが悪く、運動の際に無駄のない力の伝達がスムーズにできなかったためにこのような結果であったと推測されますが、矯正を継続的にして頂いていた成果として、主観的な感想では、今でも無意識では右足に体重が乗りますが、以前は左足に体重を乗せると違和感がありましたが、今は全く違和感がありません。これはからだのバランスの改善により本来の軸足である左足を軸機能として、運動の際に全身の連動がスムースに行われているためであると推測できます。実際に右足の股関節を意識するよりも、左足の股関節を意識した方が走り易いと感じることができます。

この判断は陸上の世界では正しいものかは解りませんが、私のタイムは向上し、5キロ22分26秒になり、10キロは46分35秒になりました。そして2012年2月に行われる「西東京市ロードレース大会成年男子10キロの部」に腕試しとしてエントリーしました。余談ですが、意気込んで早々にエントリーをしたらゼッケンナンバー「1」になってしまいました。マラソンの中継を見ていると「1」というナンバーは優勝候補の有力選手がつけるもので、貧脚の私としては余計なプレッシャーを受けてしまいました。

結果としては43分58秒という過去最高のタイムでしたが、インターネット上でコースを計測してみるとやや短いようで、このレースに参加された方のブログを拝見した所同様の感想の方がおられ、実際は9.8キロほどで実際のゴールのタイムは45分ジャスト位であると思われます。しかし、10キロを走り始めた時から比較すると15分以上も短縮して、キロ4分30秒ほどのペースでした。

このレースに参加したころ、私の所属するパシフィックアジアカイロプラクティック協会(PAAC)の、ある先生とお話しをしていると、その先生は10キロ41分台であると伺いました。翌年もこのレースに参加するつもりであったので、次の目標は10キロ41分台にしました。しかし、現在の記録よりも3分以上縮めなければならず、1キロ当たり18秒以上の短縮が必要になります。

2012年はスピードトレーニングに重点をおきました。私レベルのスピードトレーニングですので、スピードはたかが知れていますが、からだに掛かる負荷が大きくなることはハイレベルな方と変わりありません。体調を維持するために、月に1回から2回の矯正を受けることにしました。幸い私はPAACの仕事で様々な先生達とお会いする機会が沢山ありましたので、その都度お願いして矯正をして頂いていました。

この年は左肩の習慣性脱臼以外は体調は万全で、夏ごろには5キロ21分30秒ほどで走れるようになりました。しかし秋以降タイムの向上は停滞していきました。もともとあまり高くない身体能力なので、このくらいが限界なのかと思いましたが、どうも最近走り辛さと左膝の痛み感じていたので、原因を色々と考えてみると、その原因は靴にあると思われました。

実は2007年に走り始めてから2012年までの5年間は同じシューズで走っていました。いつ購入したのか覚えていない程昔に買ったもので、特に道具に頓着がないために、何となく履き続けていましたが、よくよくシューズを見てみると、靴底はかなりツルツルに摩耗していて、両踵の外側面は削れて変形していました。走っている時は爪先に近い所で接地しているのであまり気づきませんでしたが、このシューズで普通に歩いてみると体重が両足の外側に掛かるのが解ります。特に右足の踵の摩耗はひどく、改めて右足に体重が乗り易いことを実感しました。調べてみると、機能が低下しているシューズか怪我の原因になるとのことで、シューズを新調することにしました。

ランニング用のシューズにはどのようなものがあるのか全く知識がありませんので、お店で色々とアドバイスを頂き、ランニング用のシューズには走力のレベルに応じて様々な種類があることを知りました。私の希望としては10キロのレースでスピードをアップさせることですので、軽量なレース用のシューズを勧めて頂きました。しかしレース用のシューズはトレーニングを積んだ本格的なアスリートが使用するもので、私のようなレベルでは足に掛かる負担のリスクもあるとのことでした。

さて、早速履いてみました。以前のシューズは片足で285グラムでしたが、今回購入したシューズは何と158グラムで130グラムほど軽量化され、驚くほど軽いことが素人の私でも解ります。足への負担を考慮してまずは5キロを走ってみると、靴底がしっかりと接地面を捉える感じがして、自然とスピードがアップします。クッションも以前のシューズはフニャフニャという感じでしたが、しっかりとしたクッションを感じられます。結果としては20分58秒で、単にシューズを換えただけで30秒ほどタイムが縮まりました。心配された足への負担は、ふくらはぎに強い負担を感じましたが怪我に至るほどのものではなく、シューズが新しく安定性があるためにむしろ左膝の痛みは感じませんでしたので、暫くは慣れることが必要であると思いました。

患者様には、骨格のゆがんだ状態でスポーツを行ってもからだには悪影響であるという旨の事を言っていましたが、劣化し機能の低下したシューズでランニングをしても、からだにも結果にも悪影響であることを改めて自覚し、今後は自身の運動能力に適切なテクノロジーの恩恵を、パフォーマンスの向上に役立てることを決めました。

迎えた2013年2月の西東京市ロードレース大会ですが、昨年と同じ成年男子10キロにエントリーし、目標タイムは41分台と設定しました。前年と比較してスタート位置が異なり、距離が延長されていたので、今回はほぼ10キロであると思われます。スタート後3キロほどで、私よりも若干ペースが速い方を2人見つけ必死についていくことにしました。幸い体調は良かったので昨年よりも確実にペースアップができました。

結果はゴールと同時に止めた私の時計では41分58秒で目標タイムに到達したのですが、チップで計測した公式タイムは42分00秒であり、残念ながら目標タイムには1秒届きませんでした。

題目にしている「カイロプラクティックでスポーツのパフォーマンスは向上するのか?」というテーマの結論ですが、被験者が私自身という、これと言ったスポーツ歴がない人間が30代半ばから始めたジョギングでの数年間の結果から見ると、明らかにパフォーマンスの向上は見られたと考えられます。

ジョギングを始めた当初から慢性的に悩んでいた腰痛、坐骨神経痛、左腕の痺れに対して、長期的に矯正を行うことで、走ることに支障のないからだ作りをすることができました。左足の坐骨神経痛はひどいもので、2003年頃は駅のホームで動けなくなり駅員さんに担いで助けて頂いたことがありました。立っている時は左足に後ろ側を押さえていないと痛みで立っていられず、スポーツとは無縁でありましたが、矯正をして頂き年月を追うごとに回復していくことが可能でした。

症状からの回復とともに現れた、からだのバランスの改善がパフォーマンスの向上に1番影響があったと感じています。前述しましたが、サッカーをしていた頃は非常にバランスが悪く、からだがバラバラに動いていた感じですが、バランスの改善がもたらしてくれた運動の機能的な改善は、一言でいうと「動きやすい」と実感できる効果があり、効率の良い運動が可能になったと思っています。

そして動きやすさを得た結果、途中に左膝の痛みはありましたが、ほとんど怪我をしなかったことは大きな収穫であったと思います。腰痛や坐骨神経痛が始まったのは、元を辿ればバランスの悪かった学生時代にやってしっまた数々の怪我の影響であると思っています。サッカーをしていた頃は左右の足首の捻挫をすぐに起こし、肉離れや膝の痛みに悩まされ、練習を休みがちで公式戦も満足に出場できませんでした。高校3年の時は2つの大会で東京都大会決勝にチームは駒を進めましたが、1試合は決勝前の練習で左腓腹筋を断裂して出場できず、もう1試合は準決勝で捻挫したために控えまわり出場時間は20分ほどでした。怪我に嫌気がさし大学進学の際に競技スポーツとしてのサッカーは諦めましたが、2007年から2013年までの6年間に怪我で走れない時期がなかったことは、継続的な練習を続けることができた大きな要因であり、パフォーマンスの向上に繋がっていると思います。

今回の考察は、全く走れなかったスポーツの素人が市民ランナーのレベルで中級レベルに近づいたというものですが、私自身としては飛躍的な向上であり、カイロプラクティックの矯正なしでは成し得なかったことは事実であると考えていますし、私よりもより高いレベルでスポーツをされている患者様も、継続的な矯正によりパフォーマンスの向上や年齢を問わず長い間「現役」を続けておられる方がいらっしゃるのも事実です。

皆様のスポーツのレベルは、私のような初心者の方から本格的なアスリートの方まで様々であると思いますが、カイロプラクティックの矯正は皆様にあらゆる面でスポーツを「楽しむ」ことのお役に立てると考えております。


・加筆  10キロ40分切りを目指す パフォーマンス向上と怪我の予防のための身体の使い方

さて、2013年の西東京市ロードレース大会において42分00秒というタイムでゴールすることが出来ました。目標としていた41分台には1秒届きませんでしたが、2014年の大会に向けて新たに10キロ40分を切るという目標を設定しました。今より1キロあたり12秒短縮させなければならず、下り坂の体力の私には無謀な設定と思われますが、そこは素人のなせる技です。

そこで2013年度のトレーニング計画を練り直しました。まずは距離の見直しで、今までは10キロレースにあたって普段のトレーニングで走る最長距離も10キロであったために、新たに自宅〜三鷹〜吉祥寺〜自宅という13キロのコースを取り入れました。またPAACの事務局の方からお誘いを受け、UCCの講師を行う木曜日に月に1〜2回ほど自宅から池袋までの16キロの道のりを走ることに決めました。これで10キロという距離に対する不安を解消できると考えました。

スピードトレーニングは2014年の2月までに5キロを19分台で走ることを目標にしました。10キロ40分を切るには単純計算で1キロを4分以内で走らなければならないので、是非とも達成したい目標であります。

しばらく経つと問題が発生しました。カイロプラクターは自分自身を矯正できるのか?のページでも触れていますが、走る距離が長くなるにつれて左膝の痛みが出るようになってしまいました。ある日コースを変えて新青梅街道を目白方面に向けて走っていた時は、鷺ノ宮付近の交差点で信号待ちをするまでは何も問題はなかったのですが、信号が変わって走りだした途端に左膝に激痛が走ることもありました。

自分で膝を矯正すると痛みはなくなるのですが、走ると膝に痛みがでることもあったので根本的な解決に至っていないことは明らかです。そこでフォームの改造に着手しました。

ランニングに関する書籍を購入したり、インターネットで情報収集してみると、やはり不安定なフォームでは様々な障害を引き起こす可能性があるとのことでした。しかしフォームに関しては数多くの理論があるために、自分に合ったフォームは自分自身で走りながら探すしかなさそうです。

走る際の足底の接地面は踵または踵のやや前方で接地するのが望ましいそうです。そこから小指側に体重が移動して最後に拇指を主力として指全体で地面を蹴って全身します。私のランニングシューズの踵を観察すると左よりも右の方がすり減っています。これは右足の踵から小指側に体重が乗っていると推測されます。この左右差がある状況では恐らく右足底での体重伝達は理想通りではないと考えられます。

実際に走っている時に足の状態を観察すると、左足は爪先が前方を向いたまま体重を受け止めていますが、右足は爪先が内側を向いた状態で体重を受け止めています。これでは右足で地面を蹴る際に小指側に多く体重が乗るものと推測されます。

この癖を治すことに専念しました。左足は親指側に無意識でも体重がかかりますが、右足の拇指側に体重をかけるとなるとかなり意識しないとかかりません。しかし右足が内側を向かずに真っ直ぐ前に進み、拇指に体重が乗った状態で地面を蹴るようになると、身体全体のバランスが安定してスピードが増す感覚がありました。

しかし右足の先端にずっと意識を集中するのは疲れます。右足が安定した状態を維持する様々な方法を試してみた結果、答は股関節の位置の微調整にあるように思われました。

股関節は骨盤を支える関節ですが、股関節は大腿骨頭の位置によって骨盤の状態は変化して、それに続く背骨や肩、頭の状態も変化していきます。ランニング中に踏み出した左右の拇指が骨盤の中心線の延長上に限りなく近づくと、股関節は非常に安定した状態になります。

これは見た目のフォームからすると僅かな変化ですが、骨盤に対する大腿骨の内転という動きでは大きな違いとなって現れます。左右の股関節が適切な内転角になることによって、大腿骨頭からの力のは仙骨上部へと伝達され、その力の伝達の連続は骨盤を前傾させる方向に働き、前方への推進力を増加させるものと考えられます。

骨盤の中心線の延長上に踏み出した足の拇指が限りなく近づくように股関節を微調整するように意識する、という長い名称の改善策で走ってみると、骨盤は前傾し腰椎は前弯してお臍から前進する感覚があります。胸郭も拡張するために呼吸もしやすく、腕は振らなくても振れるといった感覚もあります。何よりも私レベルの走力で恐縮ですが、スピードが出るけど疲れないものでした。

その後色々と調べてみると、この様な走り方は陸上の専門家の方の考えでは「体幹で走る」というものに近いようです。確かに意識するのは体幹の安定性に大きく関与する股関節でありますし、足で走る感覚よりも力のロスが大幅に減少されるようです。

この方法でトレーニングを続けていくとスピードアップと共に膝に発生していた痛みは殆ど出なくなりました。イタリアセリエAの長友選手の抜群のスピードは、陸上の専門家から見ても一流のランニングフォームの影響であるそうです。長友選手と私ではそのレベルにおいては全く比べものにはなりませんが、適切な身体の使い方はどのような方でもパフォーマンスの向上と怪我の予防のためには必ず必要であり、それを生かすための身体の矯正も必要であると考えられます。

さて肝心の私の走力の向上ですが、2014年1月の段階で5キロは19分16秒になり、当初の目標タイムとなりました。また距離も13キロ〜16キロを中心に走り続けた結果、10キロは以前よりも短く感じるようになり、41分02秒になりました。レース当日は私よりも少しペースの速い人についていき、後半追い上げれば何とか40分を切れるのではないかと思われました。

しかし、レースの前の週から若干風邪気味になり不安に襲われました。小学生の部に出場する予定の長女はインフルエンザにかかり出場を断念しました。私もレース当日の2月11日まで悩みましたが、1年間のトレーニングの成果を発揮すべく、朝7時25分会場に向けて自転車で出発しました。

自転車で移動中もレース展開について色々と作戦を練っていました。受付開始の15分前に会場に到着すると、予想以上に人が少なく嫌な予感がしました。市の体育協会の方がいたので聞いてみると、皆様の記憶にも新しい2014年2月8日の大雪のため、スタート地点のグランドは雪が残ったままで道路も雪が残っているために、何と中止になってしまったのです。

自分の体調ばかりを気にしていたために、大雪による中止の可能性に全く気が付きませんでした。体育協会の方によると、参加者が多数のため個別に連絡することはできず、WEB上で告知していたそうです。このように40分切りを目指した2014年のレースはあっけなく終わってしまいました。

しかし、全てが無駄に終わった訳ではありません。この1年間のトレーニングと研究は私のカイロプラクティックの矯正において大きな意味がありました。運動、身体のメカニズム、矯正の関係性や、スポーツをされている患者様への予防のためのアドバイスにおいて有益であった事が数多くありました。またランニングから得た身体の動きメカニズムから、着目点が男女の運動機能の性差に移り、2014年は男女の矯正についての相違点を研究してみようと考えるようになりました。

カイロプラクティックの矯正によりスポーツのパフォーマンスの向上は見られ、患者様の身体の動きに着目することで予防的な役割も我々は果たせると考えています。


・加筆2  無観客試合を試みる

ここからは学問的な記述ではなく、個人的な備忘録と患者様への報告です。

2014年の西東京市ロードレース大会の前日に患者様から激励のお電話を2件頂きました。その後も私のレースの結果を気にして下さる患者様が数多くいらっしゃいました。常日頃から患者様との会話の中で私のランニングやレースの話をしていたために気を使って頂いたのだと思い、とても有りがたく思っております。

そこでこの1年の集大成として、レースは中止になってしまいましたが、レース感覚で走った10キロのタイムを計っておこうと常々考えていました。しかしレースの雰囲気とモチベーションは普段のトレーニングとは全く異なるために非常に悩むところです。

この期間にソチオリンピックがありました。日本選手は数多くのメダルを獲得しましたが、その中で印象に残ったのがノルディック複合で銀メダルに輝いた渡部暁斗選手でした。

渡部選手を特集した番組を見ていたところ、今季はクロスカントリーの走法に改良を加えたそうです。私はスキーはしませんので専門的な事は全く解りませんが、改良の要点は私がランニングで感じた、骨盤の中心線の延長上に踏み出した足の拇指が限りなく近づくように股関節を微調整するように意識する、という考えに非常に似通っていた点と、改良によってスピードが出るけど疲れないという渡部選手の感想が、私が感じた感覚と同じであったためにとても興味を持ちました。

この番組が引き金になり、40分切りを目標に実力を試してみようと決心しました。決行日は仕事後の暖かい夜にしました。コースはWEB上で計測した自宅近くの1周2.5キロのコースで信号は2か所含まれています。

私は後半にペースが上がるので、前半は1周11分程のペースで走り後半徐々にペースを上げる作戦を採用することにしました。

3月18日(火)午後9時47分 気温13度にスタートしました。競う相手がいないのでペース配分が非常に難しく思われます。最初の1周は予測通り10分52秒でした。少しペースアップを試みた2週めは21分24秒で通過し1周10分32秒ですので、このままですと43分を切れるかというペースです。

3周目は更にペースアップしました。通過タイムは31分15秒で1周9分51秒まで上げましたが、中々厳しいタイムです。4周目は更にペースを上げましたがゴールタイムは40分39秒でした。最後の1周は9分24秒でしたが、1周目の設定タイムと2周目の伸びのなさが敗因のようです。

2年連続目標タイムには届きませんでしたが、タイムの向上は成し遂げることができ、身体の使い方を研究することでパフォーマンスの向上ができたと考えています。

また応援して下さった患者様には心より感謝致します。