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カイロプラクティックについてabout chiropractic

カイロプラクティックで考える健康とはなにか?

健康とはなにか?とても難しい問題です。一般的な認識ですと痛みや苦痛がない状態であろうと思われますし、WHO(世界保健機構)の解釈ですと「健康とは、病気でないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態にあることをいいます」と広域的な解釈となっています。

例えば急に今朝ぎっくり腰になってしまった方は、昨日までは健康で今日から不健康といえるのか、また私事ですが、数年前に肺気腫であることが判明しましたが、自覚症状は全くないのですが、判明したその日から不健康であるといえるのかは難しく、健康とは単に痛みや苦痛の有無だけが判断基準ではないと思われます。

そこで、カイロプラクティック的な見解から考える健康についてお話したいと思います。

当院に見える患者様と、「今日は調子はどうですか?」「調子いいです」「では矯正しましょう」という会話をすることが良くあります。一般的な認識からは、当院のようなところには不調な方が来るもので、このような会話は日本語としておかしいのではないかと思われますが、これからご説明する我々の健康という認識からすると、このような会話は「健康」にとっては重要な意味を持ちます。

人間には「適応」という性質と「耐性」という性質があります。

「適応」とは、からだに掛かる様々な負荷に対して、何とかからだの状態を保とうという性質で別の言葉で言えば「庇うこと」とも言えます。皆様もからだのどこかを痛めたら、全身がそれを庇う状態になると思いますし、胃が弱い方は、弱い胃を庇うために常に前屈みの姿勢になる傾向があります。からだに掛かる負荷が多ければ、その「適応」の程度が大きくなり、「適応」の程度の大きさは、骨格で言えばゆがみや固着の大きさ、内臓で言えば疲労の蓄積や病気への進行の可能性となり、からだ全体で言うと機能の低下や老化の進行に繋がります。

「耐性」とは、からだに掛かる様々な負荷に対し、骨格、神経、内臓、精神等のからだ全体がその負荷に耐える力です。この「耐性」は「適応」によるからだの機能低下や老化を食い止める力になりますが、「適応」の程度が大きくなればなるほど「耐性」は低下していきます。言うなれば、からだ全体の免疫力です。

我々人間は、誕生時には、特別な障害がない限り、そして遺伝的なからだの性質により個人差がありますが、その人の人生のなかで最も健康状態の良い状態であり、最小限の「適応」と最大限の「耐性」の状態であると言えると思います。

そしてその後の成長において様々な負荷に見舞われます。この負荷とは先ず第一に疲労、そして外傷によるもの、食べ物、ライフスタイル、先天的なからだの特徴によるもの、重力、気候、細菌やウィルス、スポーツ、精神的ストレスなど、からだにとって何かしらのインパクトのあるものの総称になります。この微細なまたは大きな負荷は、我々のからだの機能を低下させ老化させる方向へ向かわせます。

そしてその負荷の継続により「適応」が大きくなり「耐性」が減少していき、からだが何とか耐えている状態では症状を自覚しない「無症候的」の状態でありますが、「適応」の大きさと「耐性」の減少があるポイントに達すると、皆様は痛みや不調、病気を発症する「症候的」な状態に陥ります。

一般的に皆様が健康と考える状態は、この「無症候的」な時点のことでありますが、「無症候」な状態でも「適応」の増加と「耐性」の減少による「症候的」な状態への伏線は十分にあるために、健康であるとは言い難い状態であります。

そこで、我々が行う矯正を例に健康の定義を考えてみたいと思います。

何かしらの症状をお持ちの方が当院にお見えになった場合、「適応」の増加と「耐性」の減少により「症候的」な状態であると言えます。「症候的」な状態は矯正を重ねることで、「適応」つまりからだのゆがみや固着、内臓の疲労物質減少し、からだ全体の「耐性」が増加することで「無症候的」な状態へ変化していきます。

しかし、「無症候的」な状態になり症状が改善しても、「適応」の減少の程度と「耐性」の増加の程度が少ない状態での「無症候的」な状態へのシフトでは、その後のからだに掛かる負荷が継続すると、すぐにまた「症候的」な状態に戻ってしまいます。これは「矯正したら良くなったけど、またすぐに戻っちゃた」という状態です。

そこで、「今日は調子はどうですか?」「調子いいです」「では矯正しましょう」という会話が重要になります。同じ「無症候的」な状態でも、「適応」が大きく「耐性」が減少していて限りなく「症候的」な状態に近いものと、「適応」が少なく「耐性」が大きな状態で「症候的」な状態にほど遠いものがあります。無論、後者の方が健康状態は良いと考えられます。からだに負荷が掛かっても「症候的」な状態になるまでの猶予が沢山あるからです。これは「無症候的」な状態でも、「適応」つまりからだのゆがみや固着、内臓に状態を矯正し、「耐性」増加させることで得られる状態であり、「からだの質」が高まった状態であると言えます。



















こちらは当院に20年近くお見えになられている患者様で来年2014年には100歳になられます。現在は週1回矯正に見えています。腰の痛みや膝の痛みなどがありますが、100歳近くとは思えない程の堂々とした姿勢です。当然健康状態も良く、私が記憶している限りでは風邪と帯状疱疹をされたことがありますが、大きな病気は特になく、持病もありません。転んで怪我をされたことや肩の脱臼をされましたが、回復はとても速いものでした。

このような健康状態はまず第一に、こちらの患者様が先天的にお持ちの素晴らしい体質があってこそですが、我々の矯正も多少のお役に立てているものと思っています。こちらの患者様を見ていると、「適応」が少なく「耐性」が高いという状態は、「からだの質」の高さを意味し、健康の定義として最も適していると思います。

「からだの質」の高さは、「生活の質」の高さに繋がります。「生活の質」の高さとは物質的な豊かさの意味合いよりも、心身の健康、社会的な人間関係や職業的な充実、快適な生活環境など幸福な人生という意味合いであります。

アメリカでお世話になった英国のジョナサンホワット先生の著書には、我々カイロプラクターの役割として「人間が補正し適応することができ、ストレスに耐え、無症候性のまま比較的高い耐性を持ち得る生理学的適応範囲に人々を連れて帰ることである。患者をこの生理学的適応範囲に留めておくことは、彼等がその最大限の健康を楽しむことを可能にする」と述べておられます。

従って「健康」とは、痛みや苦痛などがない「無症候的」な状態であり、からだに掛かっている負荷の積み重ねである「適応」が少なく、からだ全体の免疫力である「耐性」が高く、「症候的」な状態には程遠い状態に留まることができるからだの状態を持ち、何より人生を楽しく過ごしていることであると考えられます。